癌とどう向き合いますか?

3月10日、11日は東京で開催された、キャリアコンサルタントの研修に参加してきました。ここしばらく、キャリコンの研修には参加していなかったので、久しぶりにじっくりと勉強したなぁという感じです。

10日のテーマは仕事と治療の両立支援ということで、特にがん患者の支援について学んで来ました。今や、癌は2人に1人は生涯のうちにかかる病気になっています。

そして、最近の医学の進歩で癌は治る病気になりつつあり、会社をやめて治療に専念することより、どうしたら仕事を続けながら治療との両立ができるようになるかといったことに対するサポートが求められるようになっています。

がんになって仕事をやめてしまう理由は、物理的・体力的に継続が困難というもののほかに、職場の雰囲気や人間関係、治療に専念しなくてはという思い込み、他者からの助言や勧めということがあるようです。そして、治療と仕事と両立する上で受け入れる職場の側でも態勢が整っているところは、まだまだ少ないのではないでしょうか。

がん患者が治療と仕事を両立するために困難であったこととして大きく「経済的な問題」・「働き方の問題」・「相談先の問題」・「職場の理解・風土の問題」の4つが挙げられますが、その他にも「仕事についての自分のプライド」だったり、「自分に対するの自信のなさ」といったアイデンティティに関わる問題も少なからずあるとのことでした。

研修から帰って数日後、何かの巡りあわせか、障害年金のご相談をしたいという「がん」と闘病中のお客様がお見えになり、お話をさせていただきました。その方は、最初、特に症状はなかったそうですが、だんだんと痩せてきたので、旦那さんに勧められて病院を受診して、そのまま入院になり、手術をしたけれど取り切れず、抗ガン治療を受けながら過ごされているそうです。余命宣告されていて、初診日から一年半後の障害認定日まで持たないかもしれないことなども、涙ながらにお話しして下さいました。

障害年金の申請は申請として、このような病気と向き合っている方によりそい、お話をお聴きして、少しでもその方の気持ちが楽になったり、ご自身のはっきりしない気持ちや思いが整理できるお役に立てたら良いと思います。